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海外旅行紀行・戯言日記

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コレルリ

アルカンジェロ・コレルリ(1653~1713)
ボローニャで修行の後、ローマに出てスウェーデン女王クリスティーナ。枢機卿オットボーニと言った有力者に庇護されながら、バイオリンを主体とした多数のコンチェルトやソナタを作曲している。

彼のソナタは全部で60曲が在世中に出版されている。二巻の三声部教会ソナタ24曲(作品1-1681年、作品3-1689年)、同じく二巻の三声部室内ソナタ24曲(作品2-1685年、作品4-1694年)、そして独奏バイオリンの為のソナタ(作品5-1700年)という内容になる。
三声部ソナタつまり「トリオ・ソナタ」は、三つの声部が記譜され、バイオリン二つ、チェロ、それに鍵盤奏者の4人で奏される。独奏バイオリンの為のソナタは、モーツアルトやベートーベンの場合と異なり、バイオリン、チェロそして鍵盤奏者の3人で奏されるのが立て前である。
教会ソナタは典型的な構成で緩急緩急の四楽章でホモフォニックな形をとるものが多い。一方、室内ソナタは、短い前奏曲に続いて、数曲の舞曲が奏されると言う形をとっている。

何れの楽曲にしても、コレルリの音楽には、激情の表情とか巨匠風の技巧誇示と言ったものが一切避けられ、寧ろ独自の気品と格調によって貫かれており、柔らかい旋律は極めて端正であり、高貴であり、しかも生きた肌の暖かさを伝えて呉れる。これは彼が、古代ギリシャの古典美に憧れる文化人グループの有力メンバーであったことによることにも起因している。

独奏バイオリンの為のソナタからの一曲を聴いてみて下さい!


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